手書きの遺言を作る場合の注意点②

本日も、自筆証書遺言(手書きで作る遺言書のことです)について解説していきます。前回の記事は、こちらをご参照ください。

 

自筆証書遺言の4つの要件(①全文手書き、②日付の記入、③名前の記入、④押印)を満たしていても、更に問題となりやすいのが、「遺言書本文の内容」です。

法律上、遺言書の本文の内容についての書き方には細かな指定はありません。ですので、極端に言えば、遺言を作成する方はその思いの丈を遺言書に書いていただけばよいわけですが、本文の書き方が不十分である場合には、遺言書の内容通りに相続手続きが行えない場合があります。

 

典型的な例が、遺言書の中に不動産が含まれている場合に、その不動産の特定の仕方が不十分であるケース。
不動産は、登記簿謄本のとおりに遺言書にも記載しなければならないのですが、不動産の“住所”だけを書いているケースが多いです。この場合、遺言書としてはもちろん有効なのですが、この遺言書だけで不動産の名義変更を行うことが出来なくなる可能性があります。
※この場合、管轄法務局とも相談の上、別途追加書類を提出することで登記が出来る可能性はあります。もしこのような内容の遺言書が見つかった場合にはご相談ください。

 

また他にも、親族以外に財産を渡す場合に、その方の名前のみが書いてあり、住所も生年月日も書いてないケースも多いです。この場合は提出先機関にもよるのですが、指定された方の特定が行えず手続きに苦労する場合もあります。特に登記手続きの場合には、これまた追加資料の提出を求められる場合がありえます。
自筆証書遺言を作成する場合には、特に親族以外に財産を渡したい方の住所と生年月日の記載は必須ですので、覚えておいてください。

 

このように、自筆証書遺言は作るのが簡単な反面、落とし穴がいくつもあり、そもそも遺言として有効でなかったり、有効であっても内容的に不十分で遺言書に基づいた相続手続きが行えないケースが多々あります。司法書士藤原事務所では、遺言書の作成についてのご相談を随時承っております。このブログをご覧になって手書きの遺言書を作りたいと思われた方、ぜひ一度ご相談にいらしてください。

 

本日はここまでです。最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
司法書士 藤原亮介